時雨香
2025年1月16日
御家流香道の祖である三條西実隆公は室町時代の公卿ですが、
2022年私共御宗家が監修された「よくわかる香道」の時雨香の証歌に
「花の咲くためしもあるをこの松のふたたび青き緑ともがない」
と実隆公が詠んだ和歌があります。
これは滋賀県の琵琶湖畔に在る唐崎の松にまつわる伝説によるものです。
時の将軍が唐崎の松が日照りで枯れそうになったのを心配して実隆公に相談され、
実隆公がこの和歌を詠み唐崎の松にかけたところ
たちまち時雨が降り松が蘇ったと伝わってます。
その故事にもとづき御家流では毎年「時雨香」を行ってます。
三條西家は昔から雨の宮として有名で、現宗家も雨降の宮として健在です。